南禅寺の龍
久しぶりに単独で大文字山へ。
ふたり以上で行くときは知らない道に入ったりと、
冒険も出来るが、
ひとりの時は危険は避けて、人通りの多い登山道を歩く。
京阪の蹴上駅から南禅寺へ。
いつもは横を素通りしてしまう「法堂」に立ち寄ってみた。
堂内には入れないが、
外から覗き込むことが出来る。
南禅寺の法堂は、創建時のものは応仁の乱で消失しており、その後1479年に復興され、1606年豊臣秀頼の寄進で大改修されたが、
それも明治26年に焼失。現在のものは明治42年に再建されたもの。本尊の釈迦如来と脇侍に文殊菩薩・普賢菩薩が安置されている。
京都の禅寺には龍が描かれているものが多い。有名なところで、妙心寺、建仁寺、東福寺、大徳寺、相国寺、そして南禅寺。
妙心寺の「雲龍図(八方睨みの龍)」は「狩野探幽」作、
建仁寺の「双龍図」は、平成14年に日本画家の小泉淳作画伯が2年の歳月をかけて「阿吽」の双龍が描かれている。
東福寺の「龍図」は、「堂本印象」画伯の22m×11mの大迫力の天井図。
大徳寺の「鳴き龍」も「狩野探幽」作で、堂内のある場所で手を叩くと龍が鳴いたように法堂内に響き渡る。
相国寺の「鳴き龍」は、「狩野光信」作で現在も色鮮やかに残っており、こちらも手を叩くと鳴く。
そして、この南禅寺の「雲龍図」は、明治大正にかけて活躍された京都の日本画家・今尾景年によって描かれた。
京都を訪れたら、
禅寺の雲龍図巡りをするのも楽しいかもしれない。
特別拝観の時しか見られないのもあるので、確認してから出向くことをお勧めする。
法堂にお参りしてから水路閣をくぐり、
水路閣の横を登って南禅寺奥宮から七福思案処経由で大文字山山頂へと向かった。
↓ 大文字山山頂から南西方面を撮影。京都東山連峰が連なる。画面中央奥が大阪方面で天気が良ければあべのハルカスが見えるのだが、今日は霞んでいてカメラには映らなかった。
登りの山道は、家族連れやら、カップルやら、シニアに、団体さんに、トレイルランの人たちで大賑わい。
山頂はほぼ素通りして日どこから、大文字の右払いへ下る
↑段差の少ない細かい階段を慎重に下る。
霊鑑寺に下り、哲学の道へ。
早咲きの「河津桜」が寒空にポッと開いていた。
この記事へのコメント
普及はGW以降だろうから今度行くのは年末かなぁ
お気持ちお察しします。私も大文字山が焼けちゃったら悲しすぎます。(T_T)
⇒拝見しました。
しんちゃんママが腕を骨折した時、毎日、夕飯を届けてくれた
ママ友が相国寺に眠っているので、お墓参りに行きました。
ご主人(大学の先生)の留学先(アメリカ)で、
高速道路での交通事故でご夫婦は亡くなり、
お子さん(6歳・0歳)は無事でした。
日本での葬儀にしんちゃんパパに支えられながら参列し、
「相国寺に行かなくちゃ!」と思い続けて、
20数年後にやっとお墓参りできました。
そして、夕飯のお礼を言ってきました。
20数年後のお墓参り。そこにあった鳴き龍。思い出深い雲龍になりましたね。